サイト内検索
- 文字サイズ +
印刷範囲
全体プリント
本文プリント

ステークホルダーへの情報発信

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
dispatch_stakeholder

自社のステークホルダーは誰でしょうか? 
経営に関して、ステークホルダーという言葉を使うようになって久しいのに、自社のステークホルダーを把握していない経営者が多いのが現状です。自社という組織の「利害」と「行動」に直接・間接的な利害関係を有する人をいい、日本語では利害関係者といいます。
では、緊急時に自社のありよう「今、私たちはどうなっているか?」を伝えなくてはいけない関係者、相手先は誰でしょうか?

 自社のステークホルダーを定義するってなに?

あらためて、経営計画や事業計画を改めて書こうとすると「ステークホルダーを定義しましょう」と必ずいわれます。自社にかかわる利害関係者をあらためて書き出すことなのですが、カタカナ語で言われると、特別なことのように感じるのですけれど、難しいことではありません。
要は自分たちの仕事や生活を支える人たちを書き出してみるということになります。社長も従業員ももちろんステークホルダーの一員で、さらに従業員の家族、株主や出資者、仕入れ先や販売先、そのほか会社のすべての物品の納入業者(トイレットペーパーやコピー用紙も)、近所の人、金融機関、商工会など地域のさまざまな活動を直接、間接を問わず、その企業を支える人たちをいいます。

なにかあったとき、すべての人に正確に情報を伝えられるのか?

いざというとき、この人たちに伝える手段、機材は何でしょうか?
電話ですか?FAXですか?メールですか?一社ずつ、一組織ずつ、ひとりずつお伝えするのに、名簿は整理されていますか?名簿はなんらかのかたちで持ち出せるようになっていますか?
電話回線、FAX回線、インターネット回線が落ちた時、停電ですべての機器が使用できなくなった時、それら自分の会社や事業に関わる全ての人に「今、私たちはどうなっているか?」を伝えることができるのか、冷静になって考えてみると、そもそも伝える内容すら、整理されてない、準備されていないのが一般的なのです。
緊急時には何を伝えるべきかが判断できる責任者がそのとき、その場にいないことも想定しなければなりません。
伝えることの整理されていない中では、短時間にすべての人に正確な事実を伝えるのは困難です。

相手ごとに伝えるべく内容と伝達手段を整理する

ステークホルダーごとに緊急度に応じて、伝えることを書き出し、整理してみましょう。書き出してみると、およそ緊急時にそのとおりにすみやかに自分たちの状態を正確に伝えることがかなり困難なことが理解できるはずです。
そして、伝達手段の多くが不能になっていて、判断する責任者がいないと仮定して、シミレーションしてみましょう。どうですか?ほとんどの場合、誰にも何も伝えられないのです。

知らせないと信用を失う

もしかしたら、同じ地域で同じような非常事態にあるステークホルダーは、「今、どうなっているか?」について、予想がつくかもしれませんし、そもそも自分自身もたいへんな状況ですから、先んじて知らせなくても「お互いさま」というところで察してもらうことができ、さほど影響はないかもしれません。
しかし、遠くにいて事実がつかめないステークホルダーの場合、「今、どうなっているか?」について、必要以上に知りたいと思うのが人情ですし、知らなければビジネスをいつものように遂行できないので、「今、どうなっているか?」について知りたいという要求をどんどんエスカレートさせていきます。
そのとき、こちら側にどんなに不可抗力があったとしても、伝えなかった、知らせなかったことに起因する信頼関係のほころびはのちのち大きな影響を及ぼします。人は感情や気持ちで動きますから、心配に対しては安心を充足されなければ、溝は広がってしまいます。被災直後は「無事なのか?」という安否確認から始まりますが、時間が経てば経つほど「注文した商品はいつになるのか?」「お願いした仕事はしてもらえるのか?」「先月の売掛は払ってもらえるのか?」「貸した金は返してもらえるのか?」といった具体的な心配事(もとい要求)に変わっていきます。そこへ正確な情報をもたらし、信頼関係を維持しつづけなければ、企業活動の回復は望めません。

経営者として明日からすべきこと

経営者、責任者としては、緊急時には、誰に何をどう、どういう手段を用いて伝えるかということを決めるのが最大の責務であり、それを実行する体制を整えるのがまさに仕事です。
ウェブサイトはその中でも、広範囲のさまざまな立場のステークホルダーに正確に情報を伝えることが可能な手段です。これを活用しない手はありません。幸いにも、自発的に情報発信ができない状況にある場合、人々はウェブサイトを見に行き、「なにか情報がないか?」と探してくれる時代になりました。
トップページには、全方位的にあらゆるステークホルダーに対しての共通メッセージを発信し、個別(ステークホルダーの属性別)に対しては、その属性をうたい、属性別に必要に応じて内容を変えて伝えれば、おおよそ取り急ぎの第一報をそれも一次情報(当事者本人が事実として伝えられる情報で伝聞による情報でない)として価値ある広報活動ができます。事業の継続には、事実について、自ら正確に伝えることが初動段階では最大の責務であり、未曾有の災害時には、事実をできるだけ速やかに伝え、真っ正直に救援を依頼するのが正しい姿だと思います。

生田 明子

お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせフォーム
ページの先頭へ