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WCMCとは

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「塩の道」から学ぶ

いざというときに備えて、幾筋もある塩の道

かつて電話線や電波で情報が伝えられなかった時代、人が歩き、馬に乗り、情報を伝えていました。佐川急便のキャラクターでおなじみの飛脚は、鎌倉時代以降、明治になって西洋より郵便制度が入るまで、街道を行きかい、情報を伝える手段でした。

長野や愛知、静岡など各地に残る「塩の道」もまさにそんな道のひとつでした。「塩の道」は海から遠い山間地域に塩や海産物を運び、逆に山からは、山の幸を運びました。そして、同時に塩や山の幸を運びながら、「塩屋」と呼ばれた人々は情報を運んでいました。特に江戸時代は飢饉や豪雪、土砂崩れ、人の命にかかわるいろいろな情報を集落に伝えたり、代官所に届け出たりしていました。

「塩の道」は一本の道ではなく、幾筋もあります。険しい山間地域を途絶えることなく張り巡らし、どこかががけ崩れなどで塞がっても迂回できるように代替えルートが用意されていました。正確な情報と命に係わる物資を届ける、このことは時代が変わっても重要なことに変わりがなく、一本の道が途絶えても迂回しながらも、それらを届ける使命がそこにありました。

企業活動における連絡手段を電話に依存しすぎていませんか?

現代社会は、電話の発明以降、情報の伝達手段として、ずいぶん電話に依存するようになりました。インターネットも携帯電話も基本的なところは同じで回線に依存しています。通信業者は幾筋も回線を張り巡らし、緊急時にもなるべく遮断されることのないよう対策を施しています。

しかし、かたや私たち電話やネットを利用する企業側はどうでしょうか?家族の中ですら、複数の連絡手段、連絡ルートを準備しているケースはまれです。災害時に連絡手段を確保するためのなんらかの対策をうっているでしょうか?電話連絡網だけだというケースはないでしょうか?

災害時に電話がつながりにくくなることはすでにご存じでしょう。通信業者は警察や消防、行政の通信を優先的に確保するために、たとえ倒壊などによる切断でなくとも、一般のほかの受発信を制限する通信規制をおこなうため、思ったようには連絡が取れなくなります。また、甚大な地震や津波では、そもそも電柱や鉄塔の倒壊による回線の物理的な切断や停電といったことにより不通になります。

従業員やその家族、取引先、地域の人々、企業経営にかかわるあらゆる人にいざという時に正確な被災状況などの情報をいちはやく伝えるため、私たちは何を用意し、準備しておけばいいのでしょうか?近年、安否確認システムや災害伝言ダイヤルなどが整備されましたが、果たして本当にいざというときに普段使い慣れないものを操作し、自分たちの状況を伝えることができるでしょうか?テレビやラジオ、インターネットの各メディアが必ずしも正確で細かい情報をいち早く伝えることができないことも私たちは3.11(平成23年3月東日本大震災)で学びました。正確でない情報がインターネットを駆け巡り、デマや噂話が深刻な事態を招いたことも皆さんの記憶には新しいでしょう。

緊急時こそ企業としていち早く正確な情報発信が求められる時代

Webの役割とは?

企業活動にとって、Webでの情報発信は欠かせないものになってきました。その内容の精度や発信方法、マーケティング効果については、日ごろから議論が進み、企業サイトのあるべき姿は徐々に明確になってきていますが、それはあくまでも平時のあるべき姿にしかすぎません。

私たちは、一世代前と違い、企業ホームページやFacebook、TwitterやGoogle+、メールやチャット、携帯電話のSMS(ショートメッセージサービス)など複数の手段を用いて主体的に情報を伝える術をもっています。そのどれもがインターネット回線や電気の供給が前提にはなりますが、移動できる通信手段、モバイルと呼ばれるスマートフォン(高機能携帯電話端末)さえあれば、自身が回復したエリアに移動しながら、情報を発信していくことは可能になりました。

実際、3.11で三陸海岸で被災したある経営者は社屋を津波で失いつつも、身一つに携帯電話だけを抱えながら逃げ、内陸部にある自宅地域は被害が少ないという情報を聞きつけ、一昼夜歩き、山を越えてたどり着いた自宅から携帯電話や自宅のパソコンを使って、業務をいち早く再開することができたそうです。

正確な被災状況の伝達は、企業の存続にかかわる重要な問題です。「無事なのか?」という疑問もさることながら、時間がたてばたつほど「注文した商品はいつになるのか?」「お願いした仕事はしてもらえるのか?」「先月の売掛金は払ってもらえるのか?」「貸した金はいつ返してもらえるのか?」といった心配ではなく具体的な要求に変わっていきます。正確な情報をもたらし、信頼を回復させなければ、企業活動の回復は望めません。

企業活動は関係者の相互信頼で成り立っています。非常時であったとしても、相互信頼を裏切らないためには、細かい一次情報をより正確にいち早く関係者に伝える責任があります。私たちを取り巻く環境には、多くの自然災害のリスクがあります。豪雨、豪雪、土砂崩れ、浸水、突風、竜巻、地震、津波、新型インフルエンザなどの疫病。非常時に、迅速に正確な情報を関係者(ステークホルダー)に伝えることで、信頼を勝ち得、さまざまな支援を受けやすくなることにもつながります。
みなさんも、事業継続のための情報伝達、今日から見直してみませんか?

 

WCMCは、緊急時の企業Webサイト運営のあるべき姿をかたちにするために発足

私たちウェブ事業継続マネジメント実行委員会(WCMC)は緊急時、災害時に推奨されるべき行動を具現化し、Webサイトの緊急情報開示方法についてすることを議論をスタートすることを目的として発足しました。

地震、水害、新型インフルエンザなど企業活動を取り巻く緊急事態が発生したときに企業としてどれだけ迅速に正確な情報を適切に開示できるかについて、企業Webサイト運営のあるべき姿を模索し、ガイドラインの策定、被災状況に応じた情報発信の行動計画の策定などを目指して研究活動を進めてまいります。

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